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小売業におけるEMMソリューションの重要性と導入の利点

小売業におけるEMMソリューションの重要性と導入の利点

近年、小売業界ではデジタル化が急速に進んでおり、スマートフォンやタブレットなどのモバイルデバイスを活用した業務が一般的となっています。
店舗スタッフがタブレットで在庫確認や顧客対応を行ったり、POS端末としてスマートデバイスを導入したりと、業務効率化と顧客満足度向上のための取り組みが進んでいます。

しかし、その一方でモバイルデバイスの管理に関する課題やリスクも増加しており、これらを一元的に解決する手段としてEMM(Enterprise Mobility Management)ソリューションが注目されています。
本稿では、小売業におけるEMMソリューションの導入事例や利点、導入しない場合に生じるリスクについて、詳しく解説します。

本コラムはSOTI Japan様よりご寄稿いただきました。

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小売業におけるモバイルデバイスの活用状況

小売業タブレット利用

小売業では、業務の多様化・高度化に伴い、現場でモバイルデバイスが積極的に活用されています。以下はその主な活用例です。

  • 店舗スタッフがタブレットで在庫情報を確認
  • 顧客対応やレジ業務をスマートデバイスで実施
  • 本部と店舗間での情報共有にクラウドアプリを利用
  • 教育・研修用にスマートフォンを活用
  • 外部業者や派遣社員やアルバイトへの業務端末貸与

こうした活用は非常に有効ですが、一方で管理すべきデバイスが増加し、情報漏えいやセキュリティ事故のリスクも高まっているのが現状です。

EMMソリューションとは何か?(おさらい)

EMM(Enterprise Mobility Management)ソリューションとは、企業で使用するモバイルデバイス、アプリケーション、データ、ユーザーアクセスなどを一元的に管理・制御するシステムのことです。EMMは以下のような機能を提供します。

  • MDM(Mobile Device Management)
  • MAM(Mobile Application Management)
  • MCM(Mobile Content Management)
  • Identity and Access Management(ID/アクセス制御)
  • セキュリティポリシーの適用

これにより、企業はデバイスの利用状況を可視化し、セキュリティや運用効率を高めることができます。

小売業でのEMM導入メリット

多数の店舗デバイスを一括管理

全国に多数の店舗を展開する小売業では、各店舗の端末を手作業で管理することは困難です。EMMを導入することで、

  • 端末の位置情報や稼働状況をリアルタイムで確認
  • アプリの一括配信・更新が可能
  • 設定変更やOSアップデートも遠隔で実施

といった一元的な管理が実現し、IT部門の負担が大幅に軽減されます。

業務専用モード(キオスクモード)の活用

店舗で使用する端末には、業務に不要なアプリや設定変更を防ぐ必要があります。EMMのキオスクモードを利用すれば、

  • 使用可能なアプリを限定
  • システム設定やネットワーク設定を固定
  • ホーム画面やUIを業務用にカスタマイズ

といった制限が可能となり、業務端末としての安定運用が実現します。

アルバイトや派遣スタッフのセキュアな利用

小売業ではスタッフの入れ替わりが激しく、短期間だけ勤務する人も多くいます。そのため、ID管理やセキュリティ対策が不可欠です。EMMを導入すれば、

  • スタッフごとのアクセス権を設定
  • 利用終了後にデータを即時削除
  • 個人スマホを業務用途で使うBYODでも、業務アプリのみ管理

といった運用が可能になり、情報漏えいリスクを最小限に抑えられます。

紛失・盗難時のリモート対応

店舗で端末を紛失・盗難されるケースも珍しくありません。EMMでは、

  • リモートロック/データ消去(ワイプ)
  • 位置情報追跡
  • 電源オフでも自動ワイプを設定

などの機能により、機密情報の漏えいを未然に防ぐことができます。

小売業におけるEMM導入事例

大手コンビニチェーン

全国に数千店舗を展開する大手コンビニチェーンでは、スタッフ用タブレット端末の管理が煩雑で、アプリ更新にも数週間を要していました。

  • 本部から一括でアプリ配信・設定変更が可能に
  • 店舗スタッフの操作ミスや端末トラブルが激減
  • 管理工数が80%以上削減

という効果が得られ、現場の生産性も向上しました。

アパレルブランド

BYODを導入していたアパレルチェーンでは、個人スマホで業務を行うスタッフが増えた一方で、情報漏えいのリスクが問題となっていました。

  • 業務用アプリケーションのみをEMMで管理
  • 個人情報と業務情報を明確に分離
  • スタッフの利便性を損なわずセキュリティを強化

という成果を挙げました。

食品スーパーの全国チェーン

ある全国展開の食品スーパーでは、数百台に及ぶハンディ端末やタブレットを導入しており、機器の故障やソフトウェアのバージョン不一致が頻発していました。SOTI MobiControlを導入することで、

  • 遠隔からのOSやアプリの更新を自動化
  • デバイスの稼働状況を可視化
  • リモートサポートで現場対応の迅速化

を実現。特に、リアルタイムの監視機能とトラブル対応のスピード向上により、現場の作業効率が劇的に改善されました。

EMM未導入によるリスク

情報漏えい

端末の紛失や盗難が発生した場合、適切な管理が行われていなければ、顧客情報や販売データなどの機密情報が漏えいするリスクがあります。

デバイス管理の煩雑化

EMMを導入していないと、端末ごとの設定やアプリ配信を手作業で行う必要があり、作業ミスや遅延が頻発します。

コンプライアンス違反

個人情報保護法や社内のセキュリティポリシーに違反する運用が行われ、企業としての信頼性を損なうリスクがあります。

生産性の低下

端末トラブルや設定ミスにより、スタッフが業務に集中できず、顧客対応の品質が低下する可能性があります。

小売業におけるEMM導入のポイント

  • 自社の業務フローや人員構成に合ったEMMを選定する
  • 業務アプリとの連携や既存システムとの親和性を確認する
  • BYOD対応の可否やセキュリティ要件を明確化する
  • 現場のスタッフにも使いやすい運用設計を行う

まとめ

小売業では、業務のモバイル化が進む一方で、端末管理や情報セキュリティの課題が深刻化しています。
EMMソリューションは、これらの課題を一元的に解決し、業務の効率化と情報の保護を両立するための有効な手段です。
全国展開しているチェーン店や、多様な雇用形態のスタッフが働く環境において、EMMはまさに「現代の小売業に不可欠なITインフラ」と言えるでしょう。


*SOTI Japan様コメント:
特にSOTI MobiControlは、小売業における多様なデバイス環境と複雑な業務ニーズに柔軟に対応できる高機能なEMMソリューションとして、多くの企業に支持されています。

SOTI Japan様ホームページはこちら

SOTI MobiControlの掲載ページはこちら

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